秋田へ行ってきた(能代宇宙イベント 2015)

ご無沙汰ぶりです。放置マンのrealteckです。

今回は先日の記事でも書いた通り、能代宇宙イベントのCanSat競技に参加してきましたので、その大会の所感、大会を通して感じた津々浦々なことについてを書いていきたいと思います。

まず大会の前々日(8/10ぐらい)までの話。

7月の2週目ぐらいに入って、フライト部隊が投下実験をすることに。そもそもCanSat競技は人工衛星の着地を模した競技で、実際の大会では上空100mほどからロボットを投下します。これをパラシュートなりを展開し、それを制御することで目標地点に移動するという大会なのです。最初はパラシュートの糸の張り加減を調整するため、落差10mほどの橋の上から河川敷に投下。その際の角度ログを取ろうということで、加速度・ジャイロ6軸センサの実験も兼ねて、まずはArduinoで角度ログボードを製作しました。

これな↓

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そしてオープンキャンパスが終わって大会まであと3週間という頃、いつまたってもフライト部隊の回路を作り始めない様子を見かねて「やばくね?」って部隊長に聞いたら「やばいやばいよ」って返答があって、見かねたrealteckは一肌脱ぐことに。そりゃあもう頑張りました、試験期間中でしたがプログラムも含めてなんとか動くレベルまで持っていけるように開発しましたとも。

これな↓

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ボードの仕様ですが

・メインマイコン LPC1114

・加速度・ジャイロ・デジタルコンパス MPU-9250

・気圧センサ LPS331 (秋月の)

・ビーコン TOCOS Twe-lite

GPS GMS-G9

・SDカードの書き込み基板など

で構成しました。回路図は無く、ブレッドボードで実験しつつブレッドボード上で回路を作り、プログラムも同時に作っていました。これが本当のプロトタイピングって?(怒るぞww  ともあれそんなノリでいつしか出発日、ギリギリで作り上げましたが微妙にプログラムが間に合わず、秋田に持ち込んでデバッグすることに。


さて秋田編ですが、まず秋田までの道中は深夜料金の高速をレンタカーで行く強行スケジュール。真夜中に出て600kmほど走るに走り、8/11のお昼前ぐらいに秋田に到着しました。実際着いてみると、海を臨む浜辺に風車が立っており、防砂林を挟んで草原が広がっている光景でした。

さて乗り込んだ一行は大会会場での草むしり作業を手伝った後、ホテルにチェックイン。するやいなやデバッグ作業の開始です。しかしGPSくんがコミュニケーションをとってくれません。しかもSDカードくんはライブラリがデカ過ぎて他のライブラリ群と共存できません。とりあえず、サーボを現在角に反映して動作するプログラムを作り、とりあえず飛んでくれるように制御するように計画を変更。競技1日目はかなりやっつけ状態で参加することになりました。

明けて8/12、とりあえず投下、それっぽく風に乗り、姿勢制御をしていてくれた(?)ようなので良かったのですが、GPSがとれていないので制御ログが取れず、記録なしの扱いに。続く2日目もGPSくんがいうこと聞いてくれず、スマホGPSロガーアプリを入れて、機体に乗っける超緊急策をとりました。(結果的に制御ログが認められず記録なしの扱いでした)

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まああとは飲み会とか、デモ展示とか、工場見学があったりして、1週間ほど秋田を満喫しました。やっぱり米どころはお酒が美味しくて、親に買って帰った日本酒を飲みながらこの記事を書いています。

能代宇宙イベントの参加しての所感

・回路関係の技術レベルに関して:使っていてもArduino、mbedで、マイコンボード自作派はそこまでいなかったので(そこまでのスペックも要求されないので)、まだ発展途上中かと思います。

・競技によって異なる毛色:ロケット競技はしっかり打ち上げをやっているのですが、CanSat系の競技は見た目が地味になりがちです。ハードウェアの凝り方はもっといろいろ出来ると思います。

能代までのドライブがとにかく楽しい。車の練習になりました。

・飲み会のノリが文系(異論は認めない

・イベント自体は雰囲気もよく、楽しいイベントでした。もっと積極的に都内等でも交流会を開いたりして、技術レベルの底上げが促されるのがいいと思います。(さすがに大学でロボットの研究やってる方は、mbedぐらいは知っておいたほうが・・・

前に師匠にも言われましたが、「振り返ったとき、『あー、この一週間はハードだったな』と後で思えるよー」と言っていたことが徐々にわかってきました。この能代行きで感じたことは2つ

・切羽詰まっているときは、バカらしいほどにポジティブシンキングが効果的

・普段「使えねーなコイツ」って人がいるときに、「ひょっとして使えてないのは俺の方なんじゃないか?」と自問すること。

母親から「はやく買い物に行くぞー」と急かされているので、今日はこの辺りにします。センサー技術の応用はヒューマノイドにも適用可能だと思うので、あと1ヶ月、ROBO-ONEまで頑張りましょう。それではぽいちゃ