ROBO-ONE 23th (2013 Summer)

とてもいろいろなことがあった、realteckです。

ちょっと長々と書きますが、画像も入れるので今日は最後まで読んでいただければと思います。

あ、技術的な話はまた次回です。今日はとりあえず感想だけ。

まずは大会お疲れ様でした。どんな大会になるのかと思ったら、まさかまさか高校生が優勝をするという結末に。

実を言うと私は神戸科技高にはあまりいいイメージがありませんでした。私の高校時代はサーボも実費、加工環境もない中で、なんとか作れないかと必死になる日々だったので、彼らのようにお金は出してもらってるし環境も整ってる学校はあまり好きになれなかったんです。

でも今大会で8機全てが予選通過、これはもう彼らはかなりレベルが高いなと思いました。くだらないプライドで斜に構えて見るよりも、彼らとロボットの話をしてみたほうが絶対面白いと思い、控室でお話させて頂きました。

するとなんと部活としては加工機(CNC)を2台使っているそうで、うちの大学と環境がさほど変わらなかったんです。またもともと学科の関係上加工の授業等があるそうで、ソフトウェアは既製品ですがハードウェア(特にアルミ板の加工)は非常に優秀に作られていることも聞くことができました。

今回は自分も与えられた環境下なら絶対成功できると、すごく根拠の無い自信、いや過信をしつつ大会に参加して惨敗。でも彼らは同じ環境で優勝。もう脱帽です。俺にはまだ遠いぜ!!

会場の盛り上がり方も今までとは一味違ったし、すごく良い大会であったことは間違いないと思います。

でもね。いい話だけじゃなくて、ちゃんと文句も言わせてもらうよ。

あのルール。あの曖昧で解釈しにくいルール。まあQAも出していたし、百歩譲って最低限のことはしていたと評価しましょう(QAの答え方が微妙だったけど)。でもね、飲み会で面白そうだから横攻撃なしにしちゃえってそれはあんまりでしょ。ルールの意味無いでしょ。イカんでしょ、イカんでしょ←侵略イカ娘

ルールのミーティングがあったときは、「はぁ??」でしたね。大会当日の朝にまさかのルール解釈変更。

そして慌ててモーションづくりを始める我々。

確かにROBO-ONEは楽しい。全国から強豪やらその道のプロやら多くの変態(←褒め言葉)やらが集まって来て、本当にいろいろな話が出来るのはすごくいい。

でもね。そんなに参加者に舐めたことしてると本当に参加者無くすよ?これで例えばロボットフォースさんとかろぼとまさんとか、あるいはもっと大きな企業さんとかが鳥人間やロボコンのように全国大会開催してごらんよ。ROBO-ONEさんの意味がなくなっちゃうよ?

もちろんエンターテイメント性もというのが理念ですから、競技性に特化することを要求するつもりはないです。まあ個人的には競技性のみに重きをおいた大会があるのは大賛成で、エンターテイメント性はロボットプロレスさんやら、ネット配信しているチキチキなんかがあるから、そいうのとは別な競技性に特化した大会がそろそろあってもいいかなとは思っています。

じゃあなぜ競技性のみの大会をROBO-ONEに求めないかというと、全国大会は観戦者も含めて面白いと思える全国大会でもあるべきだからと思うからです。むしろ全国大会なんだから、競技性より風格を見せて欲しい。他の大会を見れば、ロボコンこそ除けば川崎ロボットや相撲ロボット、マイクロマウスなどなどは行動の手段を規制するほど大きくルールを変えないし、そもそもルールは割と一定であることが多いです。ヒューマノイドは自由度高いからルール変更が頻繁だとしても、曖昧なルールにしたり直前に変更してみたりとするのは、さすがに参加者を舐めすぎですよ。その上、「面白ければダウンとるから、横キックとかやってみなよ」って、ルールってなんなんだろうな。

さて文句も言ったところで自分の反省会。

まず参加したうちの子(Shooting Striker)はこちら。予選の記録は0.6m

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ちょいとピンぼけかな。足を除いては私の設計です。

本当は足にバネとギアを入れた設計をしていたのですが、

組み上がる→重そうだと足のサーボを2つ抜く→3.2kgと重量オーバー→平行リンクを4フレームか3フレームの構成にする→ギアがパキっと逝く→昔のJOKER(決勝リーグに出場したMAXIMUM JOKERの先代)の足を流用→歩行がイマイチ→予選出場

てな感じで、いわば「Shooting Striker-JOKER Leg」みたいなわけだったです。

足に樹脂ギアはあかんでえ(教訓)

ちなみに一度出来た歩行をICSを弄り、元に戻せなくなった(数値的に戻らなかった)ためにパーにしする始末。

ガタがまだまだ残っていること、腕も規定オーバーしかけたりと、修正する点が多いですが、それでもデザインや発想は褒めていただいたので、大学1年生として、また初の3kg級としてロボットをひと通り組めたことは、評価したいと思います。

ちなみに開脚屈伸するとヴァルヴァロな感じ

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そしてデカすぎなハサミ

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もう少しいい機体に改良してやろう。2、3年かけてでも煮詰めてやろう。

そしてセコンド陣の中にもいましたが、MAXIMUM JOKERのモーション作りを担当させていただきました。非常に良く出来た機体でいろんなモーションに耐えてくれました。正直なところ一試合目での敗退は痛かったです。

会場でなんで起き上がれなくなったのか話したところ、やはり無線規格によるものじゃないかという話になりました。昨今、2.4GHz帯の無線がスマホの普及や無線LANの使用増加で混線し始めています。その結果、電波を受信するのが遅れ、モーションのタイミングがわずかにずれたり、またボード(マイコン)側がわずかなラグのためにおかしなPWMやコマンドを吐いてしまったりしているからという話でした。

その後、負けたのだしせっかくだから遊ぼうと、ジャイロのミキシングを付けていたら、ご存知のごとく発火事件ガガガ。白い煙がモクモクと出て、一瞬黄色い閃光がコードの中を移動していくのが見えました。オーラが形になってしまったんだよ。そんな事件があったりして、逆に今までお会いできなかった方と会うことが出来たりもしたのですが。

そんなMAXIMUMオーラ事件の残骸↓

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ってまたピンぼけかよ!!一番上のコードはもう完全にビニールが溶けて導線むき出しです。

原因は断線、コードを取り替えてもいい時期だったのかもしれません。とりあえず怪我がなくてなにより、そしてボード、サーボ、リポバッテリーも無事そうでなにより。同じ控室の方、また先輩方、本当にすみません。

最後に、モーション作り中のMAXIMUM JOKERさん

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realteckの今後の予定としては

・1kg級の製作→チキチキ出場

・3kg級の修正→早稲田理工展出場

・エクセルを用いた、センシングによるリアルタイムZMP制御→先輩が作ったRXマイコンへの実装

などなど、多彩なラインナップでお送りします。

最近は技術的な話をすっかりしていない気がしたので、これからは多めに。今後ともヨロシクゥ!

次回は今回の評価したい方のルール変更点である足裏の変更と、ロボットたちの今後についてです。

U.C.期におけるガンダムが好きな人にはちょっとウケる内容のつもり。

それでは最後までありがとうございました。ではではまた次回~